「ネオンサイン」と呼ばれるものには大きく分けて3つの種類があります。昭和の繁華街を彩ったガラス管のサイン、おしゃれなカフェのSNS映えするアクリルサイン、コスパ重視のネオンチューブサイン——それぞれ見た目・発色・コスト・安全性がまったく異なります。
この記事では看板製造のプロの視点から、3種類の特徴を正直に比較・解説します。
1. ネオンガス管(ガラス管ネオン)
ネオンガス管は1910年代にフランスで発明された歴史ある照明技術です。ガラス管の中にネオン・アルゴンなどの希ガスを封入し、高電圧をかけることで発光します。職人がガラス管を手作業で一本一本曲げて成形するため、完全なオーダーメイドが可能です。
最大の魅力は「やわらかく温かみのある光」。ガスの種類によってオレンジ〜赤、青〜紫など多彩な色を表現できます。
メリット:職人の手仕事による唯一無二のデザイン、温かみのある光、レトロな雰囲気
デメリット:
- 安全性・法規制:使用電圧3,000〜15,000Vの高圧で感電・火災リスクがあり、消防法に基づく届出が必要なケースがある。商業施設での使用を禁止するケースも増えている
- 耐久性・寿命:ガラスが割れやすく、使い続けるとガスが揮発して色が薄くなる。寿命は8,000〜15,000時間と短め
- コスト・施工:電気工事士の資格が必要。職人が減少しており修理・製作コストが高い
「昭和レトロ」「ヴィンテージ感」を最優先する場合に限られる選択肢です。LEDより取り扱いが難しいため、雰囲気にこだわりがなければLEDタイプを選ぶ方が大半です。なお、TKBネオンではガス管の製作は承っておりません。
2. ネオン風LEDサイン(アクリル製)
ネオン風LEDサインは、アクリル板をCNCルーターで削り出し、内部にLEDを組み込んで発光させるサインです。アクリル素材は光を内部で均一に拡散させる性質(導光性)を持っており、LEDの光がサイン全体にきれいに広がります。
最大の特長は「発色の美しさ」です。ネオンチューブサインと比べると、発色の深みと透明感が明らかに異なります。
メリット:美しく均一な発色、デザインの自由度が高い、SNS映え抜群、DC12Vで安全、LED寿命40,000〜50,000時間、省エネ、消防法の規制対象外
デメリット:ネオンチューブサインに比べると製作コストが高め、アクリルの割れ・傷に注意が必要
発色・高級感・SNS映えを重視するなら、ネオン風LEDサインが最適です。
3. ネオンチューブサイン(シリコン製)
ネオンチューブサインは、シリコン製のチューブの中にLEDを配置した製品です。柔軟性があるため自由に曲げることができ、ガス管ネオンに近い見た目を低コストで実現できます。
チューブ素材の不透明感が独特の柔らかい光を生み出します。アジアンテイスト・レトロ・屋内インテリアとの相性が良く、発色の鮮明さより「雰囲気」を重視する空間に向いています。
メリット:3種類の中で最もコストが安い、筆記体・曲線デザインに対応しやすい、柔らかい光質、屋外防水対応モデルあり、消防法の規制対象外
デメリット:屋外での長期使用では黄変・劣化が起きやすい。発色の鮮明さはネオン風LEDサインに劣る
コスト重視、または柔らかい光質・アジアン・レトロな雰囲気を求める屋内空間に最適です。
3種類を一覧比較
| 比較項目 | ネオンガス管 | ネオン風LEDサイン | ネオンチューブサイン |
|---|---|---|---|
| 発色・美しさ | ★★★(温かみ) | ★★★★★(鮮明) | ★★★(柔らかい) |
| 高級感 | ★★★★ | ★★★★★ | ★★ |
| SNS映え | ★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
| 安全性 | ★(高圧・要届出) | ★★★★★(DC12V) | ★★★★★(DC12V) |
| 寿命 | ★★(〜15,000h) | ★★★★★(〜50,000h) | ★★★(〜30,000h) |
| コスト | ★(高い) | ★★★ | ★★★★★(安い) |
| 施工のしやすさ | ★(要資格・要届出) | ★★★★ | ★★★★★ |
| 省エネ | ★(消費大) | ★★★★★ | ★★★★ |
迷った場合は、予算に余裕があればネオン風LEDサイン、コスト重視ならネオンチューブサインを選べば間違いありません。
まとめ
- ネオンガス管:レトロ・ヴィンテージの雰囲気を最優先する場合のみ。高圧・高コスト・消防法の規制対象
- ネオン風LEDサイン:発色・高級感・SNS映えを重視するなら最適。安全・省エネ・長寿命
- ネオンチューブサイン:コスト重視・柔らかい光質・アジアン/レトロな屋内空間向け。屋外長期使用には不向き
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